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2016
1月 7
(木)
21:20
長崎の中3自殺「過酷ないじめ原因」 第三者委が報告書
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長崎の中3自殺「過酷ないじめ原因」 第三者委が報告書
【1月7日付 朝日新聞】

 長崎県新上五島町で2014年1月、中学3年の男子生徒が自殺した問題で、町が設けた第三者委員会(委員長=大谷辰雄弁護士)は6日、男子生徒が悪口や陰口を言われる過酷ないじめを受け続け、それが原因で自殺したと認定する報告書を町に提出した。
 第三者委は、男子生徒が亡くなる前にいじめ被害を示唆する作文を書くなどしていたのに、教師らが気づかなかったとして、学校のいじめ予防・対策の不十分さも指摘した。
 自殺したのは町立中学3年の松竹景虎君(当時15)。3学期初日の14年1月8日、「LINE(ライン)」に自殺を示唆する書き込みをした後、自宅近くの町営グラウンドで首をつった。
 公表された報告書の要旨によると、松竹君は3年に進級し、学級委員になった13年、同級生から「出しゃばっている」「キモい」「死ね」といった悪口や陰口を言われるようになった。
2学期には筆箱をひっくり返されることもあった。
 松竹君は同年10月ごろに首をつるひもを用意。LINEに、みんなに嫌われ、生きている価値がないので死ぬことを考えている、という内容の投稿をするようになった。14年1月、「次会うときは死んでからだよ」とLINEに書き込み、自殺した。
 第三者委は悪口や陰口を「いじめ」と認定。「過酷ないじめを受け続け、生きている価値がないと思うほど追い詰められ、それが原因で自殺した」として、自殺との因果関係を認めた。
 また、松竹君が3年生の夏休みに、いじめ被害を示唆する作文を書いたのに、教師が「心の叫び」に気づかなかったと指摘。学校の「いじめ予防、対策が非常に不十分だった」とした。自殺後に学校が生徒に行ったアンケートや聞き取りも極めてずさんだったとして、「いじめはなかったという結論に基づいて調査したとしか思えない」と批判した。
 この問題で学校はアンケートなどで悪口の情報を把握したが、遺族には当初、「いじめはなかった」と報告。同級生から「いじめがあった」と聞いた遺族の要望で再調査し、自殺の約4カ月後に「いじめがあった」と遺族に伝えた。町は実態調査のため、弁護士や臨床心理士ら6人による第三者委を設け、昨年1月から22回の会合を開いた。委員のうち3人は遺族側の推薦に基づいて選ばれた。
 遺族は6日、代理人を通して「今までわからなかったことが明らかになった。息子がいじめによって追い詰められていった様子を知ることは、大変つらいことだけど、(8日の)命日を迎えるにあたり、息子のためにすべきことが一つ済んだという気持ち」とのコメントを発表した。
(岡田将平、山野健太郎)
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【毎日新聞】

長崎・新上五島の中3自殺「いじめ主因」 町第三者委、報告書で認定

 長崎県新上五島町で2014年1月、いじめを受けていた町立奈良尾中3年の松竹景虎君(当時15歳)が自殺した問題を検証する町設置の第三者委員会(委員長・大谷辰雄弁護士)が「いじめが自殺の主要な原因」とする調査報告書を6日まとめた。町教委は「いじめが自殺の原因とは断定できない」としていたが、第三者委は同級生から繰り返し悪口を言われるなどして孤立感を深め自殺に至ったと判断した。
 第三者委は、3年時から学級委員を務め、授業中に積極的に挙手するなどしていた松竹君に対し、複数の同級生が「でしゃばっている」「死ね」といった悪口を繰り返したことなどをいじめと認定。
松竹君は無料通信アプリ「LINE(ライン)」などで同級生に自殺を示唆することで助けを求めたが反応は乏しく、追い詰められていったと判断した。
 また、松竹君の同級生の間では、中学1、2年時などにも別の生徒へのいじめがあったのに学校側の危機感は薄く、自殺の約2カ月前には同級生が担任に「松竹君が悪口を言われて困っている」などの相談をしたにもかかわらず対処しなかったという。
 松竹君は3学期の始業式があった14年1月8日朝、自宅近くのグラウンドで首をつって自殺した。
 学校による同級生へのアンケートや聞き取りで、松竹君が同級生から「うざい」「死ねばいいのに」などの悪口を言われていたことが判明。松竹君は2学期半ばからラインで自殺を示唆するメッセージを何度も同級生に送り、一部の保護者も知っていたが、誰も学校や松竹君の両親に伝えなかった。
 町教委はいじめがあったことは認めたものの「自殺の原因とは断定できない」とし、町が15年1月に第三者委を設置した。第三者委は当時の同級生全員(3年生は1学級のみで21人)に聞き取りをした他、残されたラインの記録や松竹君が3年の夏休みに「空気」の題名でいじめをテーマに書いた作文などを検証した。【樋口岳大】
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【読売新聞】

長崎の中3自殺「いじめ原因」…第三者委報告書

 長崎県新上五島町で2014年1月、町立中学3年の松竹景虎君(当時15歳)が自殺した問題で、町設置の第三者委員会(委員長・大谷辰雄弁護士)は6日、「いじめが原因で自殺した」とする調査報告書を江上悦生町長に提出した。
 いじめと自殺の因果関係について「断定できない」としてきた町教委に対し、「調査が極めてずさん」と批判した。
 報告書の概要版によると、いじめが始まったのは3年の1学期からで、学級委員になったことが引き金となり、「でしゃばっている」「キモイ」などと悪口を言われたり、筆箱を床に落とされたりした。
複数の女子生徒から「死ねばいいのに」と言われたこともあった。
 松竹君は2学期に入った後、首をつるひもを用意。無料通話アプリ「LINE(ライン)」などで自殺をほのめかすようになった。3学期の始業式があった14年1月8日、町営グラウンドで首をつっているのが見つかり、その後死亡が確認された。
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【NHK長崎放送局】

“いじめで自殺”第三委報告書

おととし1月、新上五島町でいじめを受けていた中学3年生の男子生徒が自殺した問題で、原因究明にあたっていた第三者委員会は「男子生徒が過酷ないじめを受け続け、自殺したと判断する」と結論づける報告書を提出しました。
この問題はおととし1月、新上五島町で悪口を言われるなどのいじめを受けていた中学3年生の松竹景虎さんが首をつって自殺したものです。
町の教育委員会はいじめがあったことを認める一方で「自殺の原因とは断定できない」とする調査結果をまとめ、その後、新上五島町が弁護士や学識経験者からなる第三者委員会を設置して原因究明の調査を進めてきました。
6日は長崎市で開かれた会合で調査結果が示され、報告書が遺族の代理人に手渡されました。
報告書では、松竹さんが3年生の1学期から「死ね」と言われるなどのいじめを受けたとしたうえで、「過酷ないじめを受け続け生きている価値はないと思わされるほど追い詰められ、それが原因で自殺したものと判断した」と結論づけています。
また、学校と教育委員会の調査がきわめて杜撰だと指摘し、「当初からいじめはなかったという結論に基づいて調査したとしか思えない」と厳しく批判しています。
このあとの記者会見で遺族の代理人の弁護士は両親のコメントを紹介し、「報告書によって、今まで分からなかったことが明らかになりました。第三者委員会に心より感謝申し上げます。
私たち家族に起きた悲劇が二度と起きないように、町、県、教育委員会には真摯に取り組んでいただきたい」と読み上げました。
http://www3.nhk.or.jp/lnews/nagasaki/5034785921.html?t=1452118554119
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